答辞

この良き日、教頭先生をはじめ、ご来賓の皆様より数々のご祝辞を賜り
ありがとうございました。
けれど…

私達はご祝辞に戴いたような中学生活を本当に送ったのだろうかと
昨夜も一生懸命考えました。
確かに私は3年前、もう子供ではない、中学生になったんだ、今までとは違う生活が
待っている、などと大きな希望を持って桜中学でのスタートを切りました。
けれど…そんな希望はすぐに潰れてしまいました。
小学校と違って教科ごとに代わる先生方からの一貫していない生活指導、
なぜ上級生からの命令は絶対なのか?
部活など、優れた能力のある一年生はむしろ上級生からのしごきの対象とされたのです。

学力も同じでした
勉強の出来る子は、ムカつくから必ず足を引っ張る、やり方は色々ありました
つまり…イジメです

イジメは絶対に先生方に判らないようにやりました、チクれば徹底的に仕返しをする
という方法です。
私はイジメられてたまるかと思いました。
こんなろくでもない中学、早く出たいと思いました。
けれど今は、出来る事ならもう一回中三をやりたいという思いで一杯です。
バカどもを相手にしないと思った私はいつしかイジメの傍観者でした。
桜木君がイジメられていても関係なかったし、
紀美が不登校になると、私より正直で勇気がある娘だとコンプレックスを持ち、
私はいつのまにかクラスを引っ掻き回す主役となっていました。

教頭先生
紫蘭女子高校の受験をすっぽかしてご迷惑をお掛けしました。

坂本先生
最後まで私を見捨てず普通の中学生にして下さってありがとうございました。
3年の先生方からプレゼントされた水やインドの授業とても楽しかったです、
私がもし将来子供に恵まれたら絶対話してやろうと思います。
ありがとうございました。

そして在校生の皆さん!
新一年生を大きく迎えてやってください。
しごきやイジメはされる者もする者も、私のように人間を歪ませます!
だから、その時は正々堂々担任にチクりましょう!
いけないこと、卑怯なことを教師に告げるのは正しいことだと
私は、私の担任に教わりました。
今私は、多くの友達とこの桜中学を卒業することを幸せにも誇りにも思います。
この学校にはどんな事にも諦めない先生がいます。
悩みがあればぶつかっていくこと!必ず体ごと受け止めてくれます。
この素晴らしい桜中学を今日、あなた達に託します。
ありがとう…

平成7年度、卒業生代表
広島美香



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